2008年10月13日月曜日

第1部 「エージェンシー・コストについて」

企業の形態には、個人、法人の2つがある。法人企業の中で最も多い形態は株式会社形態です。
株式会社のメリットは、低い課税、低い限界法人税率、潜在株主の低い限界個人税率、に加え、再投資にゆうりな利益留保が簡単であることがある。

企業法人の目的は、何であろう。伝統的な答えは、企業の経営陣が株主のために意思決定を行うものである。なぜなら株主が企業を所有し統治しているからである。

エージェンシー・コストと契約セットの観点

企業の契約セット理論(set-of-contracts viewpoint)によると、企業は一連の契約としてみることができる。
請求権のひとつは株式の残余財産請求権である。株式の契約は依頼人と代理人の関係として定義できる。いいかえれば経営陣と株主である。
株主は経営陣の行動を監視することにより、経営陣が株主の利益から逸脱することをやめるよう仕向けることができる。経営陣と株主の利害衝突を解決する費用は、エージェンシー・コストと呼ばれている。
この費用は、1株主による監視費用と、2統治手段の実施費用の合計として定義されている。

契約セット理論では、企業の経営陣が通常は株主の最大利益のために行動することが示唆されている。とはいえ、エージェンシー問題は決して完全には解決されず、結果として株主は経営者の逸脱した行動のため失われた株主の富の損失である。

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